逆ソクラテス 【あの日、君と Boys】

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         あの日、君と Boys (あの日、君と)
    あの日、君と Boys (あの日、君と)


    「あの日、君と Boys」 に、収録された「逆ソクラテス」を読んだ。
    タイトルから想像するのは、青春時代の恋愛ものかと・・・
    8人の作家によるアンソロジーだけど、
    すべてが、特に、恋愛ものというわけではなく、
    小学生から大学生までの「あの日」の話だった。


    伊坂さんの「逆ソクラテス」

    ソクラテスは言ったらしい。
    「自分は何も知らない、ってことを知っているだけ、自分はマシだ」と。
    ところが、小学校教師の久留米は、生徒に対して先入観を持っていて
    「自分の判断は間違っていない。自分は完璧だ」と思っている、と
    生徒のひとり、安斎は言う。
    つまり、『逆ソクラテス』なのだと。

    その久留米先生の、先入観をひっくり返そうとする、小学生たちの話だ。

    『僕はそうは思わない』
    このセリフが印象に残った。

    このセリフを、強い意志を持って言いたいと思う。
    先入観を崩すために。

    そして、伊坂さんらしく、最初のシーンと最後が結びつくところが好き。
    そして、今、安斎くんはどうしているんだろうという、
    余韻を残すところも、伊坂さんっぽいな、と思った。
     

     

    ◆<追記>2020年5月3日◆

    単行本「逆ソクラテス」の感想を、新・紙飛行機文庫のこちらに書きました


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    僕の舟 【最後の恋 MEN'S】

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                      最後の恋 MEN’S: つまり、自分史上最高の恋。 (新潮文庫)
      最後の恋 MEN’S: つまり、自分史上最高の恋。 (新潮文庫)

      5月28日に発売された、この文庫本。
      これは、「小説新潮」2011年12月号に掲載されたもの。


                       小説新潮 2011年 12月号 [雑誌]
              小説新潮 2011年 12月号 [雑誌]

      あたしは、この雑誌を購入して読んでいたので、
      文庫本の「僕の舟」は、初めての出合いではない。
      とはいえ、黒澤が出てくるし、あったかいお話だし、あたし好みのお話なので
      文庫本を購入して、再読する価値は、十分にあると思うわー。


      <あらすじ>
      「水兵リーベ僕の舟」と、よく口ずさむ絵美は、70歳近い。
      夫は、癌が悪化して、意識がなく寝たきりである。
      その絵美が、黒澤に依頼をする。
      「50年前の、たった4日間の恋の相手のことを調べてほしい」と。
      黒澤は、その依頼の調査とともに、
      さらに、60年以上前の、彼女の初恋の相手のことも調べあげた。


      <感想>
      なんと・・・ミラクル。
      こんなステキなミラクルがあるなんて。

      タイトルの「最後の恋」にぴったりくるミラクルだわ。

      結婚のお祝いに、プレゼントしたくなる本だと思うなー。

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      アンソロジー2冊

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        アンソロジーを2冊、購入したよ〜。
        これから読みまーす。

                 最後の恋 MEN’S: つまり、自分史上最高の恋。 (新潮文庫)
        最後の恋 MEN’S: つまり、自分史上最高の恋。 (新潮文庫) 


                  あの日、君と Boys (あの日、君と)
              あの日、君と Boys (あの日、君と) 

        どちらも、伊坂さんがトップですね〜。
        楽しみ、楽しみ。



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        「夜の国のクーパー」特設ページ

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          今月末(5月30日)に、伊坂さんの新刊が出る。
          楽しみだわー、少しでも発売日が早くならないものかしらと、
          無理なことを願うわたしが、きのう、本屋さんへ行ったら、
          この本のポスターが貼ってあった。

          やっぱり、発売日は5月30日だった。

          そして、今日は、 「東京創元社」の特設ページ を読んだ。
          来月11日に刊行される「ミステリーズ!vol.53」に掲載される
          伊坂さんのインタビューを抜粋したものらしい。

          これは、「ミステリーズ」も読んでみたくなる。

          特設ページのインタビューを読む限りでは、猫がしゃべる話なのかな?
          今、朝日新聞夕刊で掲載されている「ガソリン生活」は、車がしゃべる話だけど、
          今度は、猫が戦争を語るのかなあ。

          そして、タイトルになっている「クーパー」とは、どうやら生き物らしい。
          結構、想像力が必要なお話なのかしら。


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               夜の国のクーパー
                 夜の国のクーパー

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          めざましテレビ

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            今朝の「めざましテレビ」に濱田 岳さんが出ていた。
            仙台のロケ地をめぐるという企画だった。

            勾当台公園。
            ここは、映画「ポテチ」の冒頭シーンで使われた場所だ。
            濱田さんが演じる「今村」と、大森 南朋さん演じる「黒澤」が出てくる。
            そして、また、ここは「ゴールデンスランバー」でも使われているよね。

            懐かし〜。
            「アヒルと鴨のコインロッカー」でのアパートだ!
            濱田さんが演じた「椎名」の部屋には、女性が住んでいた。
            わー、いいなー。そういうところに住めるなんて。

            伊坂 幸太郎さんの映画といえば
            中村監督、濱田 岳さん、そして仙台。
            これをイメージするよねー。

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            ゴールデンスランバー [Blu-ray]
            ゴールデンスランバー [Blu-ray]


            アヒルと鴨のコインロッカー [DVD]
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            キネマ旬報に伊坂さん×中村監督

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                     キネマ旬報 2012年 5/15号 [雑誌]
              キネマ旬報 2012年 5/15号 [雑誌]

              キネマ旬報に、伊坂さんと中村監督の対談が載っている。
              「ポテチ」が映画化された理由、経緯が語られている。

              濱田 岳さんが主人公の今村というのは、最初から想定していたそうで、
              彼のスケジュールに合わせて、撮影期間が決まったらしい。
              その後、別の俳優さんたちも、割とすんなり決まり、
              あとは、仙台のサポートをしてくれた人たちの力で、
              監督の思うように、撮影が運んだようだ。

              伊坂さん×中村監督の映画には、はずせない濱田 岳さん。
              彼は、監督からすごく信頼されているのがわかる。

              監督が細かいことを言わなくても、彼は監督の思う通りに演じてくれるらしい。
              「僕の演出いるのかなと思うくらい、彼は準備をして現場にくるんです。」
              と、監督は言っている。
              映画の中の、あの、ぼーっとした雰囲気とは違って、
              彼は、相当、真面目で努力家のようだ。

              わたしは、そういうがんばる人って好きだ。
              ますます、彼を好きになった。



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              映画*ポテチ

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                今日から公開されています、映画「ポテチ」。


                あたしは、なんばパークスシネマへ観に行ってきた。
                よかった!楽しめる映画だった。
                何より、原作を読んでいたあたしにとって、
                期待を裏切らない映画になっていて、すっごくうれしかった。

                映画のパンフレットに書かれている伊坂さんのインタビューによると
                『ポテチ』は、いままでで一番好きな作品のような気がします、とある。

                また、伊坂さんの小説を映画化するのが4作品目という、中村監督は、
                最初に映画化した『アヒルと鴨のコインロッカー』への思い入れが強く、
                今まで、それを超えるものはなかったらしい。
                が、今回の『ポテチ』は、その「アヒルと鴨のコインロッカー」と
                同じくらい好きな作品になったと言う。

                うん、うん。
                ほんと好きになる映画だわ。もう一度見たいよ。

                              『ポテチ』オフィシャルサイト

                ちなみに、この映画は68分という、ちょっと短い映画です。
                小説も、短編だしね。
                その時間の短さのせいなのかどうか、料金が1300円と、少し低いです。
                ぜひ、ぜひ、みなさんにも楽しんでもらいたいです。



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                   以下、映画のネタバレを含みます。
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                オットと一緒に映画を観にいった。
                なんせ、夫婦50割引きを使えば、ひとり1000円で映画を観ることができるので。
                そのオットは、特に伊坂さんのファンと言うわけではなく、
                伊坂さんの小説も、数冊しか読んでいない。
                そのオットでも、映画は楽しめたようで、「人に薦めたい」と思う映画だったそうだ。

                映画を観る前に、あたしはパンフレットを購入した。
                オットは、それをザッと読んでから映画を観た。

                そのオットが言うには、パンフレットを事前に読んでいたから、
                何となく、ストーリーがわかっていたおかげで、
                今村(濱田 岳)が泣くシーンの意味がわかったけど、
                全く何も知らないで、映画を観ていたら、楽しめていたがどうか微妙だと。

                そうそう、そうなのよね。
                あたしは、原作を読んでいたから、当然、ストーリーの結末を知っているわけで。
                小説を初めて読んだ時も、あの今村が泣くシーンは、
                後になって、(それで号泣したのか)とわかる。

                伊坂さんの小説には、伏線が多く張られている。
                そして、その伏線が回収される時、ページをめくりなおして、
                伏線が張られたシーンを、もう一度読み直すことができる。
                そうして、再確認をして、納得をする楽しみ方がある。

                だけど、映画だとそれができないのよね。
                ビデオじゃないんだから、前に巻き戻すということは不可能でしょ。
                だから、すっごく意味のあるシーンを、
                何となく見過ごしてしまってることに、後になって気がつく。
                すっごくもったいない。

                だったら、事前に原作を読んでから、この映画を観た方がいいんじゃない?
                と、あたしは思うのよね。

                なんせ、あたしなんて、結末を知ってるものだから、
                今村の号泣シーンでは、あたしも涙が出ちゃうわ、
                それを見ている黒澤(大森 南朋)の表情にも、意味があることがわかってるから、
                これまた、切なくて涙が出ちゃうわ、
                お母さん(石田 えり)が、何気なく言っているセリフも聞き逃さないわ、
                と、オット以上に、映画を楽しめたように思う。

                また、黒澤や今村が出てくる、伊坂さんの他の小説からの引用もあったりして。
                伊坂さんお得意の、作品間リンクが、映画でも活かされてる!
                と、伊坂ファンにとっては、そういう楽しみもあった。

                ラストの、野球場のシーン。
                野球場にいる観客が、バッター尾崎を応援する。
                「オ・ザ・キ!」 「オ・ザ・キ!」 と尾崎コールが続く。
                それを観ていると、映画館にいるあたしまでもが、一緒に応援したくなった。
                大声で、尾崎コールをしたくなる。

                ほんとに、ラストはステキで、またまた涙が出ちゃった。

                そして、最後の最後では、クスっと笑わせてもらった。
                うふふ。ナイス!

                この映画には、監督の中村さんも出演している。
                濱田 岳さんが演じる今村の、親分役ということで。
                これが、なかなか面白い!

                そして、そして。もうひとつびっくり!!!!
                映画を観終わって、家に帰り、ネットを見ていた。
                すると、『ポテチ』の舞台挨拶のことがニュースに出ていたので、クリックした。
                そこには、新たな情報があったのよ。

                なんと、竹内 結子さんが、『ポテチ』に通行人としてエキストラ出演してたんだって。
                竹内さんは、『ゴールデンスランバー』でヒロインを演じた女優さんだものね。
                伊坂作品の映画に、またまた出演してくれたんだー。
                でも、当然、あたしは見逃してます。

                あー、もう一度みたい!
                今度は、竹内 結子探しもしてみたい!


                伊坂さんのファンの方は、絶対!
                今まで伊坂さんの小説を読んだことがない方は、読んでから!
                読むのが苦手な方は、パンフレットに目を通してから!
                とにかく文字が苦手という方は、いきなり!

                もう一度見たくなる映画です。おススメ!

                       フィッシュストーリー (新潮文庫)
                フィッシュストーリー (新潮文庫)
                『ポテチ』は、『フィッシュストーリー』の本に収められています。

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                エクラにポテチに関するインタビュー

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                                   eclat (エクラ) 2012年 06月号 [雑誌]
                  eclat (エクラ) 2012年 06月号

                  伊坂 幸太郎さんのインタビュー記事が載っている。
                  内容は、映画「ポテチ」に関するものだ。

                  中村監督も、この映画に出演してるんだそうで、
                  この記事を読むまで、あたしは知らなかった。
                  うーっ、不覚!

                  主人公のボス「中村親分」という役なんだって。
                  しかも、この親分は、伊坂さんが小説を書くときに、
                  ホントに中村監督を思い浮かべながら書いたんだとか。

                  ぴったり!ってことで、ますます映画が楽しみ。

                  「ポテチ」は、あたしの好きなお話のひとつ。
                  これが映画になるなんて、すっごくうれしい。
                  楽しみ、楽しみ。




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                  Bluff 騙し合いの夜

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                                            Bluff 騙し合いの夜 ミステリー傑作選 (講談社文庫)
                    Bluff 騙し合いの夜 ミステリー傑作選 (講談社文庫)

                    「検問」         伊坂 幸太郎
                    「熱帯夜」        曽根 圭介
                    「前世の因縁」     沢村 凛
                    「パラドックス実践」  門井 慶喜
                    「見えない猫」     黒崎 緑
                    「リターンズ」      山田 深夜
                    「音の正体」      折原 一
                    「夜の自画像」     連城 三紀彦

                    この8編によるアンソロジーです。
                    タイトルに「騙し合い」とあるように、
                    どんでん返しのお話が収められています。
                    どのお話も、まっすぐには終わらないです。
                    実は・・・・という、裏話が必ず出てきて、
                    読者である、わたしたちを、気持ちよくだましてくれます。



                    伊坂 幸太郎さんの「検問」
                    車の中に、男二人と女ひとり。
                    そして、警察の検問を受けることになる、という話。

                    ふたりの男は、女を誘拐するように、仕事を依頼される。
                    つまり、誘拐犯と被害者のはずなのに、
                    犯人の方が、頼りなく、子どもっぽい。
                    誘拐された女の方が、冷静だったりする。

                    犯人ふたりの会話が、どこまでも楽しい。
                    とてもバカバカしいことなのに、それが伏線になっていたりする。

                    伊坂さんお得意の、伏線やら、意外な展開やら。
                    さらに、とぼけた会話が楽しめた。



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                    朝日新聞 インタビュー記事

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                      2012年4月24日 朝日新聞夕刊 
                      伊坂 幸太郎さんが、映画「ポテチ」について、インタビューに答えていた。

                      泥棒3人 「会話すごく面白い」


                      というタイトルの記事だった。



                      伊坂さんは、車の中でポテチを食べるシーンの撮影を見に行ったらしい。
                      うわっ!
                      そこは、小説の中でも、すっごく意味あるシーンやん。
                      きっと映画でも、重要な部分になってると思うなー。


                      伊坂さんは言っている。
                      「その場面だけ1200円払ってもいいくらい。」
                      それくらい、3人の会話が面白かったらしい。


                      原作にはない場面が最後に描かれているとか。
                      「ゴールデンスランバー」のように、長編を映画にすると、
                      時間の関係で、どうしても削らなきゃいけない部分が出てくるはず。
                      でも、この「ポテチ」のような短編ならば、
                      逆に、小説をより膨らませることもあるのかな。
                      それも楽しみ。

                      何より、この「ポテチ」は、大好きなお話なので、映画もすっごく楽しみ〜。



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