今日から公開されています、映画「ポテチ」。
あたしは、なんばパークスシネマへ観に行ってきた。
よかった!楽しめる映画だった。
何より、原作を読んでいたあたしにとって、
期待を裏切らない映画になっていて、すっごくうれしかった。
映画のパンフレットに書かれている伊坂さんのインタビューによると
『ポテチ』は、いままでで一番好きな作品のような気がします、とある。
また、伊坂さんの小説を映画化するのが4作品目という、中村監督は、
最初に映画化した『アヒルと鴨のコインロッカー』への思い入れが強く、
今まで、それを超えるものはなかったらしい。
が、今回の『ポテチ』は、その「アヒルと鴨のコインロッカー」と
同じくらい好きな作品になったと言う。
うん、うん。
ほんと好きになる映画だわ。もう一度見たいよ。
『ポテチ』オフィシャルサイト
ちなみに、この映画は68分という、ちょっと短い映画です。
小説も、短編だしね。
その時間の短さのせいなのかどうか、料金が1300円と、少し低いです。
ぜひ、ぜひ、みなさんにも楽しんでもらいたいです。
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以下、映画のネタバレを含みます。
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オットと一緒に映画を観にいった。
なんせ、夫婦50割引きを使えば、ひとり1000円で映画を観ることができるので。
そのオットは、特に伊坂さんのファンと言うわけではなく、
伊坂さんの小説も、数冊しか読んでいない。
そのオットでも、映画は楽しめたようで、「人に薦めたい」と思う映画だったそうだ。
映画を観る前に、あたしはパンフレットを購入した。
オットは、それをザッと読んでから映画を観た。
そのオットが言うには、パンフレットを事前に読んでいたから、
何となく、ストーリーがわかっていたおかげで、
今村(濱田 岳)が泣くシーンの意味がわかったけど、
全く何も知らないで、映画を観ていたら、楽しめていたがどうか微妙だと。
そうそう、そうなのよね。
あたしは、原作を読んでいたから、当然、ストーリーの結末を知っているわけで。
小説を初めて読んだ時も、あの今村が泣くシーンは、
後になって、(それで号泣したのか)とわかる。
伊坂さんの小説には、伏線が多く張られている。
そして、その伏線が回収される時、ページをめくりなおして、
伏線が張られたシーンを、もう一度読み直すことができる。
そうして、再確認をして、納得をする楽しみ方がある。
だけど、映画だとそれができないのよね。
ビデオじゃないんだから、前に巻き戻すということは不可能でしょ。
だから、すっごく意味のあるシーンを、
何となく見過ごしてしまってることに、後になって気がつく。
すっごくもったいない。
だったら、事前に原作を読んでから、この映画を観た方がいいんじゃない?
と、あたしは思うのよね。
なんせ、あたしなんて、結末を知ってるものだから、
今村の号泣シーンでは、あたしも涙が出ちゃうわ、
それを見ている黒澤(大森 南朋)の表情にも、意味があることがわかってるから、
これまた、切なくて涙が出ちゃうわ、
お母さん(石田 えり)が、何気なく言っているセリフも聞き逃さないわ、
と、オット以上に、映画を楽しめたように思う。
また、黒澤や今村が出てくる、伊坂さんの他の小説からの引用もあったりして。
伊坂さんお得意の、作品間リンクが、映画でも活かされてる!
と、伊坂ファンにとっては、そういう楽しみもあった。
ラストの、野球場のシーン。
野球場にいる観客が、バッター尾崎を応援する。
「オ・ザ・キ!」 「オ・ザ・キ!」 と尾崎コールが続く。
それを観ていると、映画館にいるあたしまでもが、一緒に応援したくなった。
大声で、尾崎コールをしたくなる。
ほんとに、ラストはステキで、またまた涙が出ちゃった。
そして、最後の最後では、クスっと笑わせてもらった。
うふふ。ナイス!
この映画には、監督の中村さんも出演している。
濱田 岳さんが演じる今村の、親分役ということで。
これが、なかなか面白い!
そして、そして。もうひとつびっくり!!!!
映画を観終わって、家に帰り、ネットを見ていた。
すると、『ポテチ』の舞台挨拶のことがニュースに出ていたので、クリックした。
そこには、新たな情報があったのよ。
なんと、竹内 結子さんが、『ポテチ』に通行人としてエキストラ出演してたんだって。
竹内さんは、『ゴールデンスランバー』でヒロインを演じた女優さんだものね。
伊坂作品の映画に、またまた出演してくれたんだー。
でも、当然、あたしは見逃してます。
あー、もう一度みたい!
今度は、竹内 結子探しもしてみたい!
伊坂さんのファンの方は、絶対!
今まで伊坂さんの小説を読んだことがない方は、読んでから!
読むのが苦手な方は、パンフレットに目を通してから!
とにかく文字が苦手という方は、いきなり!
もう一度見たくなる映画です。おススメ!
フィッシュストーリー (新潮文庫)『ポテチ』は、『フィッシュストーリー』の本に収められています。
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