「本屋大賞」ノミネート

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    きのう、本屋大賞のノミネート作品が発表になりました。

    本屋大賞のサイトはこちらです

    伊坂幸太郎さんの「フーガはユーガ」もノミネートされています。

     

     

                フーガはユーガ

      

     

     

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    「anan」に掲載のインタビューを読みました

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      雑誌「anan(アンアン) 2018/12/26号に伊坂幸太郎さんの

      「フーガはユーガ」に関するインタビューが載っていると、

      伊坂幸太郎トピックスさんのツイッターで教えてもらいました。

       

      早速、購入してきて読みました。

       

      「映画ではできないことをやりました」

      とおっしゃる伊坂さんのインタビューです。

       

      このインタビューの中で印象に残ったのは、

      「嘘はひとつだけ」という言葉でした。

      それを成立させるために細かな制約を設定していくのが、

      ご自身の作風だと、おっしゃっています。

       

      うなづけるものがありました。

      ええ、ええ、そうです!

      伊坂さんの小説に、魅力を感じるのは、そこに理由があるのかもしれません。

      ありえないことと、ありえることのバランスが絶妙です。

       

         

       

       

      追記 WEBでも読めるようです。

         「ANANニュース」はこちらからどうぞ

       

       

       

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      「想定外の外」と「想像外の外」

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        伊坂幸太郎さんの「フーガはユーガ」を読み終えたとき、

        ひとつ、どうしてだろうと思うことがありました。

        どこかに答えがあるかと思い、気を付けて読み直してみたのですが、

        答えを見つけることができませんでした。

        そこで、伊坂さんの小説に詳しい方にも、その疑問をぶつけ、

        ご意見をうかがったところ、これは伊坂さんの気持ちを

        想像するしかないとの思いに至り、ずっと考えていました。

         

        「想外の外」という言葉です。

        この言葉を、わたしはとても気に入っています。

        268ページで、優我が言った言葉ですが、この言葉は、

        高杉が優我に言った言葉が基になっていると思いました。

        その高杉が言った言葉は「想外の外」ではなく、

        「想外の外」というものです。(25ページ)

         

        「想外」と「想外」

         

        高杉から「想外の外」という言葉を聞いた優我は、

        その表現が気になったと言っています。

        ところが、優我自身が使った言葉は「想外の外」です。

        どうして、変えたのでしょう。

        そこが、気になったのです。

         

        ある方から、敢えて対峙させたのではないか、

        とのヒントをいただくことができました。

        なるほど。

        そこで、それぞれの意味を調べてみました。

         

        「想

        実際には経験していない事柄などを推し量ること

        (デジタル大辞泉より)

         

        「想

        ある条件や状況を仮に設定すること

        (デジタル大辞泉より)

         

        これらから考えると、瞬間移動を経験している者といない者との違いが

        言葉の違いに表れたのかもしれません。

        高杉にとって、瞬間移動は、実際に経験していないことですから、

        「想のもの」なのでしょう。

        一方の優我にとっては、この日、この時刻には瞬間移動が起きるという、

        確信があり、瞬間移動は想内のものだったと思います。

         

        だから、優我は敢えて、高杉の言った「想外の外」という言葉を

        「想外の外」と言い変えたのでしょうか。

         

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         高杉、おまえにとっては想外のことでも、

         僕にとっては想内のことなんだよ。

         だから風我は、想外の外から来るのではなく、

         想外の外から来るんだ。

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        という思いなのではないか、と想像してみました。

        想像を膨らませるという楽しみを、またひとつ味わいました。

        「フーガはユーガ」は奥が深いです。

         

         

          

         

             

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        「フーガはユーガ」日経新聞のインタビュー記事

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          本日、2018年11月26日の日経新聞夕刊に、

          伊坂幸太郎さんのインタビュー記事が載っていました。

           

          日経新聞 「語る」 伊坂幸太郎さん 創造をリアルに近づける

           

          高校生のとき、美術評論家の坂崎乙郎さんの著書「絵とは何か」に、

          出合ったことも語られています。

          その本との出合いが、創作の根源にあるそうです。

           

           

           

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          フーガはユーガ

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            「フーガはユーガ」

            感想やあらすじをまとめました。

             

            「伊坂幸太郎さんの本を読む」の「フーガはユーガ」のページはこちらです。

             

            好きな言葉は「本棚のしおり」に書きました。

             

              

             

                 

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            「フーガはユーガ」と死神の千葉

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              僕(優我)が高杉に「ごめん、高杉さん」と謝る場面があります。

              謝る理由は「嘘をついていたから」だと言います。

              何が嘘なのか。

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               これは、あの話を誰かが聞いていれば、

               おそらく嘘だろう、と察していたに違いない (p268)

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              誰かって、誰でしょう?

              もしかして、この本を読んでいる読者ですか?

               

               

              風我のバイク事故の日。

              優我は、榴岡公園に居ました。

              そのとき、優我は気分が良く、晴れやかな気持ちだったと言います。

              そして、空は雲はなく、明るかったと。(P194)

               

              ということは、死神の千葉は仕事をしていませんよね。

              だって、千葉は雨男で、必ず雨が降るのですから。

              と言う理由で、誰かは「おそらく嘘だろう」と察するということですか?

               

               

              今度は、優我が高杉の地下室に行った日のことです。

              その日は、高杉とファミレスで会った日でもありますよね。

              このとき、優我は言っています。

              仙台は朝からずっと晴れている、と。(p8)

              やっぱり、この日も千葉は仕事をしていないようです。

               

              二人は、お互いの身体と心に生きているのでしょう。

              そう考えると、切ない話にも救いがあり、ほっとします。

               

              風我は言いました。(p146)

              「優我の人生は、俺のものでもある」

              「二人で二つの人生だ。どっちも俺たちのものだ」

              タイトルの通りですね。

              フーガはユーガ。

               

               

                

               

              事件の三年後。

              風我が仙台を訪れたとき、タクシーの運転手さんが言いました。

              「昨日までは雨だった」と。(p276)

              あら、千葉さん、このとき仕事をしていたんですね。

               

              いろいろな想像を膨らませて、楽しく読ませていただきました。

              伊坂幸太郎様、ありがとうございます。

               

                   

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              「フーガはユーガ」作品間リンク

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                「フーガはユーガ」の特設サイト内に伊坂幸太郎さんのインタビューがあります。

                その中にもあるのですが、「フーガはユーガ」は、伊坂さんの37作目になるそうです。

                その37作をすべて読んでいる者としては、「フーガはユーガ」の中のあちこちに

                あの作品、この作品を思い起こすワードが出てきて、うれしくなりました。

                伊坂さんが、意図してそのワードを使ったのかどうかはわかりません。

                おそらく、偶然も含まれていると思うのですが、その偶然も楽しめました。

                 

                いわゆる、作品間リンクとも言えるのではないかと思えるのは、

                「オーデュボンの祈り」の優午と伊藤、

                「砂漠」の鳥井と南、でした。

                 

                また、これも作品間リンクかな、どうだろう?と思ったのは、

                榴岡公園で見かけた、雑種と思しき茶色の犬を連れた老夫婦です。

                (p194)

                これって、ラッシュライフに出てきた、強盗をする老夫婦?

                ラッシュライフの犬も、泥や埃で灰色になっているけど、

                元は茶色であったはず、とあるしね。

                どうでしょう。

                 

                さて、作品間リンクとまではいきませんが、

                うれしくなるワードがあれこれあったので、あげてみます。

                (わたしの勝手な思い込みを含みます)

                 

                正義の味方・スーパーヒーロー (p5)

                      ⇒ 「火星に住むつもりかい?」「PK」

                 

                 

                嘘  (P6)

                      ⇒ 「バイバイ、ブラックバード」

                 

                 

                ファミリーレストラン (P8)

                      ⇒ 「オー!ファーザー」

                 

                 

                東北新幹線 (p14)

                      ⇒ 「マリアビートル」

                 

                 

                錆びた閂 (p62)

                      ⇒ 「夜の国のクーパー」

                 

                 

                痴漢 (p72)

                      ⇒ 「ゴールデンスランバー」

                 

                 

                キャッチボール (P90)

                      ⇒ 「首折り男のための協奏曲」

                        (濡れ衣の話)

                 

                 

                サーカス (p106)

                      ⇒ 「重力ピエロ」

                 

                 

                ツナギの服 (p141)

                      ⇒ 「火星に住むつもりかい?」

                 

                 

                大きな自然災害 (p164)

                      ⇒ 「仙台ぐらし」

                 

                 

                忘れ去っていた伝染病 (p203)

                      ⇒ 「キャプテンサンダーボルト」

                 

                 

                ガソリンが燃焼するかの如く (p204)

                      ⇒ 「ガソリン生活」

                 

                 

                結婚詐欺の女  (p243)

                      ⇒ 「死神の精度」(吹雪に死神)

                 

                 

                憎まれっ子世に憚る (p258)

                      ⇒ 「アイネクライネナハトムジーク」

                        (メイクアップ)

                 

                 

                アヒルみたいな鳴き声  (p263)

                      ⇒ 「アヒルと鴨のコインロッカー」

                 

                 

                勾当台公園 (p276)

                      ⇒ 「ゴールデンスランバー」

                 

                 

                  

                 

                37作品もあると、いろいろと出てきますね。

                「死神」の千葉についても、想像が膨らみました。

                それは、次に書こうと思います。

                 

                 

                     

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                「フーガはユーガ」の書評を読みました

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                  世の中で、伊坂幸太郎さんの「フーガはユーガ」を読み終えたのは、

                  もちろん、わたしひとりであるはずがなく、

                  多くの方が、ネット上にも感想を書かれています。

                   

                  「フーガはユーガ」の特設サイト内にある、

                  大森望さんのブックレビューも読みました。

                  今日は、杉江松恋さんの書評を読みました。

                  週刊現代11/24号の「日本一の書評」です。

                   

                  同じ本を読んでも、視点はいろいろあるものですね。

                  感想や書評を読ませていただくと、

                  自分が気がつかなかったところに、気がつかせてもらうこともあれば、

                  自分と同じ感想で、気分が盛り上がることもあります。

                   

                  感動が上乗せされ、ますますうれしくなります。

                   

                   

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                  「フーガはユーガ」を読みました

                  0

                    伊坂幸太郎さんの「フーガはユーガ」を読み終えました。

                     

                      

                     

                    「僕」が制作プロダクションのフリーのディレクター・高杉に

                    子供のころからの出来事を喋る形で、話が進んで行きます。

                    その話は、まるで、読者であるわたしに喋りかけられているようで、

                    続きが知りたくなります。

                    前のめりになって、話を聞きたくなる気分になりながら読みました。

                     

                    最後の方になったとき。

                    えっ、あーっ、じーーーん。

                    涙が出てきました。

                     

                    何の涙でしょうね。

                    こみあげてくるものがあって、抑えきれませんでした。

                     

                    感想をひと言にまとめるのは、難しいです。

                    懐かしい人たちが登場してくれた場面は、うれしかったし。

                    もう一度、じっくり読みたいと思います。

                     

                     

                    「フーガはユーガ」の特設サイトはこちらです。

                     

                     

                         

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                    「フーガはユーガ」発売です

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                      今日は「フーガはユーガ」の発売日です。

                      本屋さんに行くと、いっぱい並んでいましたよ。

                       

                          

                       

                          

                       

                      1年ぶりのワクワクです。

                      そして今、30ページほど読んだところです。

                       

                      「フーガはユーガ」の特設サイトを見てみると、

                      なんと、伊坂さんのインタビューもあるじゃないですか!

                       

                      ますます、気持ちが盛り上がります。

                       

                       

                           

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